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  • 23カ国の国会議員が顧みられない熱帯病(NTDs)への投資をG7首脳に要請

  • 2023/05/19 18:24 公開  Uniting to Combat Neglected Tropical Diseases
  • Uniting to Combat NTDsunitingtocombatntds.org)が、G7首脳陣に対し、NTDsへの投資を求める23カ国36人の国会議員の署名入り書簡を発表。

    ロンドン、2023年5月19日/PRNewswire/ -- 

    To:日本国内閣総理大臣(議長国) 岸田文雄様

    米国大統領 ジョー・バイデン様
    フランス大統領 エマニュエル・マクロン様
    イタリア首相 ジョルジャ・メローニ様
    ドイツ首相 オラフ・ショルツ様
    英国首相 リシ・スナク様
    カナダ首相 ジャスティン・トルドー様

    CC:保健大臣および招待者の皆様

    G7各国首脳閣下

    第49回G7広島サミット開催にあたり、我々はG7首脳の皆さまに対し、顧みられない熱帯病(NTDs)を一掃するための大胆な行動と投資を優先し、その約束を新たにすることをここに強く求めます。

    NTDsは、予防と治療が可能な20の疾患群であり、世界で17億人以上の人々が感染のリスクにさらされています。 これらの病気は人々に対し、計り知れない苦しみをもたらし、障害を負わせ、損傷をもたらし、命を奪います。 人的被害だけでなく、NTDsは経済的にも大きな影響を及ぼし、毎年数十億ドルの関連費用と生産性の損失が発生しています。

    国会議員そして立法者として、我々はNTDsと戦ってきた長い歴史を誇りに思います。長年にわたり、これらの貢献は人々の生活に多大な影響を及ぼしてきました。47カ国が少なくとも1つのNTDを撲滅し、中には2から4つの疾患を撲滅した国もあります。また、2020年には2010年と比較して、NTDに対する介入を必要とする人が6億人減少するという驚くべき進展があったのです。

    NTDに資金を提供することは、経済的にも理にかなっています。 NTDsに対する低コストの介入策は数多く存在し、低所得の環境でも実施可能であり、高い投資対効果をもたらします。 例えば、予防化学療法のような介入策に対する医薬品寄付は、特に効果的で費用対効果が高く、これまでにWHO NTDロードマップを実現するために製薬業界から190億錠以上が寄付されています。 NTDsの終息は、資金提供者が1ドル投資するごとに、感染リスクにさらされている人々に対して約25米ドルの利益をもたらします。これは、年率30%の収益率に相当します。

    しかし、COVID-19の流行や世界経済の減速による頓挫が、これまでの歩みを危うくしています。 持続的な対策を講じない限り、これまでの成果が帳消しとなり、予防可能な病気によって、より多くの人々が貧困に陥る危険性があるのです。

    G7は喫緊のグローバルヘルス問題に対して重大な行動をとってきた歴史があり、過去のサミットでは、顧みられない病気や貧困に関連する病気を特に優先的に取り上げてきました。 我々は、G7が2015年のエルマウ・サミットにおいて、重要な世界的排除目標の達成を支援すべく、NTDsの予防と抑制への投資を表明したことを称賛します。 これらのコミットメントは、被災国への支援拡大や重要な研究開発の加速につながりました。 最近では特に、2022年にエルマウで定められた「パンデミックへの備えに関するG7合意(G7 Pact for Pandemic Readiness)」を通じて、将来的なグローバルヘルスの危機に対して予防・備・対応を行うためのグローバルな能力を強化するというG7のコミットメントに賛辞を送ります。

    NTDプログラムへの投資は、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)およびパンデミックへの予防・備え・対応(Pandemic PPR)の取り組みという、G7の優先事項の達成に不可欠です。 COVID-19のようなグローバルヘルスの危機は、グローバルヘルスへの持続的な投資不足や不十分な疾病監視、不十分なグローバルデータ共有、脆弱な保健システム、さらに不十分なパンデミックへの備えに起因しています。 マラリア、HIV、結核だけでなく、NTDsのような進行中の疫病対策に投資することは、既存の疫病や将来発生する新しい病気の両方を発見し対応するためのより良い能力を備えた保健システムと労働力の強化につながります。 また、1つ以上のNTDsを撲滅するためには、強固な疾病監視システムを確立する必要があります。このシステムは、新たな健康脅威の早期発見につながり、より迅速で効果的な対応を可能にします。

    同様に、世界の最貧困層が暮らす地域社会へのNTDプログラムの拡大は、UHC達成への第一歩となります。 環境によっては、NTDプログラムが、コミュニティにとって医療システムへの最初の入口となるでしょう。 質の高い治療を提供するための保健師の育成、疾病サーベイランスの実施、地域の保健施設への紹介を促すことは、保健システムの強化につながります。 NTDプログラムへの投資により、支援が届きにくい人々への医療サービスへのアクセスが拡大し、その他の健康問題に対処する能力が解放されるのです。 よって我々はG7に対し、NTDsやその他の感染症が、新たに行われるコミットメント、特にUHCのための資金調達に含まれることを保証するよう要請します。

    G7が一丸となって行動すれば、壮大な目標を達成することができるでしょう。 我々は、G7がNTDs撲滅のための支援を新たにし、この支援が具体的な行動と財政的コミットメントに裏打ちされることを保証するために、重要な役割を果たすと信じています。 よって我々はG7首脳に対し、以下を約束することを求めます。

    1. 我々は、G7がNTDsに関するキガリ宣言を支持したことを認め、称賛します。この宣言は政治的意思、地域社会のコミットメント、資源および行動を動員し、NTDsによる苦しみを終わらせるために必要なコミットメントを確保する、国主導の画期的な政治宣言です。 我々は、G7首脳が、具体的な行動と強力なリソースによってNTDのコミットメントを継続し、連続するG7首脳声明においてNTDをさらに優先し、G20サミットやその他のハイレベル政治フォーラムでNTDを支持するよう求めます。
    2. 我々は、G7首脳がユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現に長年取り組んできたこと、そして第49回サミットでUHCを優先したことを称賛します。 世界の最貧困層のコミュニティにおけるNTDプログラムの拡大は、UHC達成への入り口であり、公平性の指標となるものです 我々は、20239月に開催されるUHCに関する国連ハイレベル会合において、G7UHC目標達成のためのプライマリーヘルスケアへの投資および新たなUHCコミットメントの一部としてNTDsへの資金提供を提唱することを強く求めます。
    3. 我々は、G7諸国が、グローバルヘルス技術振興基金(GHIT)や顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ(DNDi)などのパートナーを通じて、製品開発および研究開発への歴史的かつ継続的な投資を行っていることを称賛します。 我々は、G7首脳に対し、世界保健機関(WHO)のNTDロードマップに示された目標達成のために、ワクチン、新薬、診断薬の研究およびイノベーションへの投資を増やすとともに、顧みられない熱帯病の感染リスクにさらされている最も立場の弱い人々が、これらのイノベーションおよび技術にアクセスできるようにするための資金提供を求めます。
    4. 我々は、G7がパンデミックの予防、備え、対応への投資を強化したことに賛辞を送ります。 NTDs、マラリア、HIV、結核など、現在進行中の疫病対策に投資することは、将来のパンデミックに備えるための世界の能力を強化するために不可欠です。 我々は、20239月に開催されるパンデミックへの予防・備え・対応に関する国連ハイレベル会合の一環として、現在の疫病、特にNTDsの制御と予防を提唱するようG7に要請します。
    5. 我々は、G7諸国がNTDsに対して行った財政的コミットメントを称賛するとともに、G7首脳に対し、低・中所得国に対する二国間および多国間の支援を維持または拡大し、これらのコミットメントを追跡する説明責任メカニズムの確立を約束することを要請します。 このような支援は、これらの国々がNTDの危機に対処し、将来の発生を防ぐために必要なリソースを確保することにつながります。

    最後に我々は、G7首脳がNTDsの撲滅に向けた行動と投資を優先させることを強く求めます。 この重大な問題は、個人と地域社会へのさらなる被害を防ぐために、早急な対応と世界的な協力が必要です。 NTDの危機は、公衆衛生に影響を与えるだけでなく、経済的にも大きな影響を及ぼしています。 このまま放置すれば、さらに多くの人々が貧困に陥り、数十年分の進歩を覆すことになります。 NTDsへの取り組みは、パンデミックPPRの改善とUHCの達成というG7の優先事項にとって不可欠です。

    我々は世界の国会議員として、皆さんとともにすべての人にとってより公平で公正な世界を実現する推進者になるべく、支援を行います。 NTDsを撲滅するために、我々は力を合わせなければなりません。

    敬具

    モルディブ国会議員 ロザイナ・アダム氏

    Parliamentary Network for Sustainable Development Goals創設者兼事務局長、カメルーン国民議会 Njume Peter Ambang

    財務大臣、参議院議員 秋野 公造氏

    医学博士、博士号、メキシコ連邦下院議員 Éctor Jaime Ramírez Barba博士

    英国貴族院議員 バーカー男爵夫人

    開発・協力小委員会委員長、オーストリア国民議会 Petra Bayr議員

    ジャマイカ国会議員 アンジェラ・ブラウン・バーク博士

    イタリア欧州議会議員 Fabio Massimo Castaldo

    UNITE Parliamentarians Network for Global Healthグローバルボードメンバー兼西・中央アフリカ地域議長(ガーナ共和国) Akua Sena Dansua大使

    英国国会議員 Patrick Grady議員

    ナイジェリア国会議員 Benjamin Okezie Kalu

    ジンバブエ上院議員 Eleven Kambizi

    ドイツ連邦議会議員 Georg Kippels博士

    衆議院議員 国光文乃氏

    英国国会議員 Pauline Latham大英帝国勲章(OBE)受章議員

    英国元国会議員、マラリアとNTDsに関するAPPG議長(2010-2019) Jeremy Lefroy

    メキシコ上院議員 Emilio Álvarez Icaza Longoria

    ウガンダ国会議員 Rosette Christine Mutambi

    カメルーンNdu選挙区議会議員、教育委員会 Mbongyor Naomi Ngando

    モザンビーク国会議員、予算委員会議長 António Rosário Niquice教授

    メキシコ連邦下院議員 Saraí Núñez-Cerón

    元英国国際開発大臣、元国連人道問題担当副事務総長兼緊急援助調整官 Stephen R O'Brien閣下、大英勲章第2

    ナイジェリア上院議員、保健上院委員会議長 Ibrahim Yahaya Oloriegbe上院議員

    キューバ国会議員 Jorge Luis Mazorra Ortiz

    ケニア国会議員 Esther M Passaris氏、ケニア大戦士勲章

    パキスタン商務大臣、PGA会長 Syed Naveed Qamar

    アルゼンチン国会議員 Fabio J. Quetglas議員

    ジンバブエ国会議員 Marko Raidza

    カナダ上院議員 Mohamed-Iqbal Ravalia上院議員

    スペイン、バレンシア州議会議員 Pedro Ruiz-Castell教授

    チリ下院議員 Marta Pilar Bravo Salinas

    エクアドル国民議会、立法者 Esther Cuesta Santana博士

    英国貴族院議員 サグ男爵夫人、大英帝国勲章(CBE)受章

    英国国会議員 Alison Thewliss議員

    英国貴族院中立議員 Alexander Trees

    ドイツ連邦議会議員 Andrew Ullmann教授

    リベリア下院議員 Larry P. Younquoi

    メディア連絡先
    Louisa Tribe:louisa@unitingtocombatntds.org 

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